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梅雨時の肺水腫

こんにちは、横浜市港南区のシンシア動物病院です。

 

数日前に、シニア猫さんが呼吸がおかしいとのことで来院されました。確かに呼吸が荒く苦しそうです、早速胸部レントゲン撮影をすると肺水腫を起こしていました。実は、この子は数年前に同症状を起こし回復した後もずっと内服薬を続けていたのですが、ここにきて急変したようです。飼い主さんはこの子のために、通常勤務からリモートがメインの勤務形態に変えたほどの徹底管理をされてました。なので、いち早く異常に気付くことができたようです。

循環器のケアも含めて必要な治療をして、絶対安静をとるため入院となりました。前回は奇跡的に回復できたものの、今回は投薬していたうえでの発症でしかも年齢も上がっています、祈るような気持ちで治療を続けました。正直翌日あたりはかなり症状が悪く、面会の際飼い主さんはもしもの事態を覚悟していたかもしれません、密かに涙ぐんでおられました。その翌日ごろから…徐々に呼吸も顔つきも穏やかになり、少しずつ食餌もとれるようになり、甘え鳴きも始めました。再度胸部レントゲンを撮ると肺はすっきりきれいになりました、晴れて本日退院です。キャリーケージが嫌いで、精算時に待合室で文句鳴きをしているのが嬉しいやら可笑しいやらでした。

猫の場合注射処置よりも投薬の方が困難な事が多いです。直接飲ませるのもなかなか難しいですが、餌に混ぜてなだめすかして根気よく薬を与えた看護士さんの功労は大きかったと思います。ご苦労さま!

               

     来院時          退院時

 

 

実は、この子の他にもシニア犬が心臓性肺水腫を起こして治療にあたりました。上記の猫が最初に肺水腫になったのもやはり梅雨時でした。真夏などよりこういった梅雨時・低気圧の際に肺疾患が起こりやすく思えます。それだけでなく、梅雨時体調不良を起こしやすいのは下記のような原因らしいです。

1⃣梅雨や低気圧の時つまり外気の気圧が下がると、体にかかる圧が低下して血管内の水分が血管外・細胞質に移動する。これが神経を圧迫して頭痛・めまい・吐き気・倦怠感を引き起こしたり、むくみの原因になる。

2⃣気圧が下がると空気中の酸素分圧も下がり、酸素の吸収量が減りよって体内の酸素濃度も減り、酸素不足状態になる。

3⃣低気圧だと副交感神経が優位になる。

 

 

 

 

 

 

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シンシア動物病院
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