初診猫の扱い

今日は、横浜市港南区のシンシア動物病院です。

初診の猫さんが来院してくれました。初診・成猫の場合、まずその子の性質をみてから診察・治療にあたります。

昨日から頻回嘔吐しているとの事。来院した子は逃げたり暴れたりするタイプと飼い主さんの訴え。来院にあたってケージに入れようとしたら、暴れて爪でひっかかれたとのことで爪切りも希望されました。黒猫さんはびびりが多いので少し用心しましょう。

まずはケージの外からやさしく名前を呼び反応を見ます(猫なで声・うら声で呼びかけるので飼い主さんの前では恥ずかしいです)全く動かないですね～。次に手を入れてそっと頭をなでます、まだ動きません。そっとケージの外へ出そうとすると、がばっと飛び出そうとしてきました！これは危ない、逃げたら猫ちゃんはさらに興奮してパニックになってしまうでしょう。

びびり猫さんには、1⃣攻撃するタイプ2⃣逃げるタイプ3⃣怯えて固まるタイプがいます。どうも彼は2⃣タイプだったようです。

用心して網に入ってもらってそのまま治療することにしました。

まず爪切り、そして検温・触診・聴診です。おしっこは溜まっていませんが、少し超運動が亢進しているようで、これが吐き気の原因かも？皮下点滴と吐き気止めの対症療法をして経過をみます。改善なくば、レントゲン・血液検査もしましょうね。

治療が終わって、網の口を広げてキャリーケージのドアを開けると、自ら飛び込んで入ってくれました。恐かったねごめんね、お大事に～。

ところで、猫の爪切りを希望される飼主さんは多く定期的に来られる方もいます。概して猫は爪切りを嫌いますが、その理由に関節炎による痛みも一つの原因かもしれません。猫の関節炎のお話をまた後日したいと思います。