2025/06/27
今日は、横浜市港南区のシンシア動物病院です。
爪切り続きのお話です。シンシアでは猫の爪切りに来院される方が多いです。定期的に来られる方もあれば、とことん伸びてしまい掌球に食い込んでしまったケースもあります。お家で爪切りが困難な場合では、猫ちゃん自身の性格が原因の場合もありますが、爪切りの際腕や足を持たれるのが嫌で暴れるケースも多いようです。
最近の研究で言われているのは、高齢猫は関節炎の子が多く12才以上の猫の90%が患っているらしいです。柔軟な体の猫がどこか痛がっているなどとは感じにくいでしょうが、たまたま何か他の検査のためにレントゲンを撮ると、体のあちこちに関節炎や変形・脱灰などが見つかることがままあります。
関節とは骨と骨のつなぎ目で、その軋轢をなくすために表面が軟骨で覆われ、さらに間接液が含まれた間接嚢という袋で覆われるところです。そこが何らかの原因で炎症を起こし、変形して痛みを与えるのが関節炎です。
1次性関節炎…肥満による体重負荷・加齢により生じるもの
2次性関節炎…外傷や遺伝的影響で起こるもの。例)スコティッシュホールドの骨軟骨異形成症
症状は、グルーミングなどの頻度が減る、動作がゆっくりになったりぎこちない、トイレや爪とぎの回数が減る、体を触られるのを嫌がる、不機嫌で攻撃的になってきた。
診断はレントゲンや超音波などで発見することもありますが、普段の生活から飼い主さんの眼力で見つけてあげることも可能かもしれません。
治療は、ごく少数が外科的に対処で切る場合もありますが、主に対症療法つまり痛みを和らげることがメインになり、内服薬・サプリの投与といった内科的なもの・またはレーザー温熱療法など理学的なものになります。関節の負担にならないよう、体重を減らし生活環境に対処することも大切でしょう( 例 食餌の際の姿勢で負担がかからないよう皿を高くしてあげるなど)
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シンシア動物病院
>http://www.sincere-ah.com/
住所:〒233-0008 神奈川県横浜市
港南区最戸1丁目2−3
TEL:045-714-1560
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