寒い冬に起こしやすい症状や疾患

寒い冬に多い病気

①冬に多い病気には、まず風邪をはじめとした呼吸器疾患があげられます。空気が乾燥すると気道の粘膜の抵抗力が落ちて感染しやすくなります。予防注射をすることで、たとえ感染しても症状を軽くする事ができますがやはり100%抑えるわけではなく、また予防できるウィルスや細菌なども限られています。予防接種をしたうえで大切なのは環境を整え、ペット自身に病気に抵抗する体力と抵抗力をつけることが大切です。お部屋の気温と適度な湿度を保ち、バランスの良い食餌によりペットに栄養をつけるよう心がけましょう。適度な運動は呼吸器の発達に役立つでしょう。

②次に寒冷刺激により、どうしても消化器疾患…特に下痢・嘔吐などが多くなります。消化力の低下する時期には、バランスがよく消化の良い食餌を適量に与えることまた食べなれたものを与えることなどがポイントです。さまざまな行事の多い時期ですが、誤食や過食は下痢のきっかけになりますので気をつけましょう。

③寒さ自体の刺激やトイレを我慢したりすることで、膀胱炎を起こすことが多くなります。おしっこを溜めることで細菌感染をおこしやすくなり、また尿が濃縮することで尿砂や尿石が析出して尿路閉塞の原因になったりします。特に尿道の狭いオスの犬や猫では、尿路閉塞により重篤な症状を起こしてしまいます。また、高齢の犬猫では循環量が減ることで腎臓に負担をかけてその機能を低下させます。これらの事で末期の尿毒症をおこせば命に関わってきます。ペットの飲水量とトイレでの排尿状態はいつもチェックして、少しでも異常が見られたらまず動物病院に相談しましょう。

④忘れてならないのは心臓に持病のあるペットです。夏場の高温多湿心臓に悪いことはもちろんですが、冬の寒さも血管が収縮することで心臓に負担をかけてきます。人でも問題になっているヒートショックがペットにも起こりうるのです。暖かい室内からいきなり寒いお外に出ることなどの無いよう気をつけましょう。