ペットの問題行動 心療内科

 ★ペットの心療内科とは

昨今核家族化や女性の社会進出などにより、特に首都圏では生活スタイルも変化し飼主さんとペットの関わり方も変わってきています。人やペット同士の関わる機会・運動する機会が少なくなり、お留守番など一匹で過ごす時間の多い都会のペットで、問題行動がみられることが増えたように思われます。

ペットの問題行動には、攻撃性や過剰咆哮・不安症やパニック傾向・自虐行為・排泄異常など様々です。こういった分野での研究も進み、大学併設の動物病院でも行動科や心療内科などの科が新設され、一般にも周知されつつあります。

当院でも、特に多いのが「飼主さんと離れられない、留守番ができない」など、いわゆる「分離不安症」の相談を受け、アドバイスを出したり処方薬やサプリメントを処方したり、場合によっては大学病院の専門科を紹介したりしています。

こういった新しいペットの疾患についてお悩みの方・お困りの方は、まず一度シンシア動物病院にご相談してみてください。丁寧な問診・面談のうえ、まず当院でできることをご説明し、ご希望によりさらなる精密検査のための大学生病院へ紹介するなど、飼い主さまのご希望に沿った対処に努めています。

 

 ★ペットの問題行動としてあげられる行動

➀攻撃行動
他者への威嚇や危害を与える行動と定義され、攻撃対象が重大な被害を受ける可能性があり、一番問題とされている。自発的なものと防御的なものがあるが、コッカーやスプリンガースパニエルでは激怒症候群といわれる特発的攻撃行動がみられることがある。

➁分離不安
状況不安の一種であり、ペットが飼主などからの分離が予測された際に不安を感じ、鳴いたり吠えたり破壊行動・不適切な排泄などや、下痢・嘔吐など生理的症状を示す事。猫よりは犬、雌よりは雄の方が若干発生傾向があるようです。

➂パニック発作
人のパニック障害とは異なり、あるきっかけにより強い恐怖・不快を感じることによる極端な行動を呼ぶ。

➃その他 自虐・異嗜・マーキング・尾追い・皮膚舐性など

            出典:犬と猫の治療ガイド(interzoo社)

ペットの問題行動は、もはや原因の除去・生活環境の改善やしつけや訓練などで対処できなくなってしまった場合、心療内科の分野として治療の併用が必要になってきます。稟告と綿密な問診のうえ、経過を見ながら内科療法を行うことになります。

 

症例

6才 小型犬 オス 4Kg弱
飼主の勤務状況の変化で留守番が多くなり不安症状を呈す。
処方薬にて経過観察中

初診・カルテ登録 処方薬  ¥5,000-円(税込み)